情報・システム研究機構 女性研究者支援活動室
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遺伝研の国際化をテーマに、遺伝研に所属する6名の外国人研究者と日本人2名計8名の参加者で意見交換を行いました。
それぞれの所属研究室では英語力に優れた先生方のおかげで、研究を進めるにあたって大きな問題はなく、研究室メンバーとの交流にも不自由は感じていない、と言う声が多くあがりました。
一方で日本語をもっと勉強したいのに英語での会話が中心になってしまう、使用したい共通機器に日本語の取扱説明書しか添付されていない、奨学金の申請が日本語でしか行えないことがあり奨学金を受ける機会が限られてしまう、共同研究の機会を得たいが日本語が話せない外国人にはなかなかチャンスが来ない、日本語を習得して卒業後のキャリアパスの選択範囲を広げたいが、所内と所外には大きな文化的・言語的障壁があることを感じる等、様々な意見がありました。
(ROIS女性研究者活動支援室コーディネーター 中村淑子)
第2回セミナーは、京都大学 企画・情報部広報課 国際広報室 室長の今羽右左 デイヴィッド 甫(David Hajime Kornhäuser)氏を講師にお迎えし、ビジネスレターやカバーレターといった英文レターの体裁を中心に、多くの日本人にとってあまり馴染みのない英文レターの書き方を学びました。
セミナーの冒頭では、タイプライターによる印字、という英文レターの歴史的な背景から現在も踏襲されている体裁についての説明の後、日本文と英文でのカッコの用法の違いや使用に適不適のフォントなどが紹介されました。日本人にとって難易度が高い「敬称」についての説明では参加者からの興味と具体的な質問が集中し、議論が大変盛り上がりました。
後半は、参加者からあらかじめ提供されたカバーレターを添削し、読みやすく簡潔な英文レターに整えるという実践編でした。今羽右左氏からは、「英文レターは相手にとって読み易い文章にするという基本的配慮が最も重要である」とまとめの言葉がありました。
33名の参加者からは、「論文がリジェクトされることが多く、カバーレターの書き方に不安があったので学べてよかった」「英語圏の人が持つ文章感覚がわかった」「具体例を使用した説明はわかりやすく、フォントや体裁についてすぐに実践できる内容だった」「読み手のことを考えて書く重要性・基本について再認識した」等の感想が寄せられました。
(ROIS女性研究者活動支援室コーディネーター 中村淑子)